カバラの『光輝の書（ゾーハル）』では、神とは私たちからは知識も想像も及ばない存在であり、あまりに高位に位置するために、十のセフィロトを使って創造物の管理を行っているという。
これは天国の生命の木を意味し、宇宙そのものを象徴している。
この無限に広がる大宇宙と、そして人体の小宇宙を表す。
カバラとはヘブライ語で「授けられたもの」という意味。
セフィロトの樹は大きく4つの世界に分けられる。
10個の球体(セフィラー)、22本の小径(パス)、各セフィラーを貫くように存在する3本の柱、樹に巻きつく蛇の4種類である。
10個のセフィラーは、この世のありとあらゆる存在を表すもの。
この世の全ての存在で、この１０のうちに分類されぬものは無いと言います。
10個と書きましたがセフィラーは本来11個で、もう1つ「ダアト」と呼ばれるセフィラーがビナーとケセドの間に存在する。
22個 のパスは22個のヘブライ語のアルファベットに対応している。このパスはケテルからの力の流れを表している。
三本の柱は左は「峻厳の柱」右は「慈悲の柱」中央は「均衡の柱」 と言い、セフィロトの樹は逆さまに書かれている。
根が上にあり先端が下を向いているのである。
何故こうなっているのかは、樹とは根から上に行くにしたがってあらゆる物が枝分かれして生じて行く。
その「根」の部分をあらゆる物のもとの「神」とを重ね合わせて「ケテル」は神を表し、その力が最終的に行きつくところ、
「マルクト」が我々の住む人間界なのである。
上の画像はペイントで作成。
白の文字がセフィラー、緑の文字がパスです。
セフィラーの名前
| 番号 | 名前 | 読み | 意味 | 備考 | 天使 |
| 1 | Kether | ケテル | 王冠 | 大宇宙との接点、創造、純粋生存生命力の 源泉とも言われる。 |
メタトロン |
| 2 | Cochma | コクマー | 知恵 | 「至高の父」の異名を持つ。 | ラツィエル |
| 3 | Binah | ビナー | 理解 | コクマーに対し、「至高の母」の異名を持つ。 全てのものに形を与えるとされている。 |
ザフキエル |
| 4 | Chesed | ケセド | 慈愛 | 純粋にして聖なる宇宙法則としての「愛」のビジョン。 | ザドキエル |
| 5 | Geburah | ゲブラー | 神の力 | 正義を前にした破壊的性格。「天界の外科医」の異名を持つ。 | カマエル |
| 6 | Tiphereth | ティフェレト | 美 | セフィロトの樹の中心にあるこのセフィラーは 生命にエネルギーを供給する中心となっている。 |
ミカエル |
| 7 | Netzach | ネツァク | 勝利 | この7と言う数字は創世記より、 「堅実」「勇気」と言う意味も含む。 |
ハミエル |
| 8 | Hod | ホド | 栄光 | 物質の「鋳型」。形態は内的存在の具現。 | ラファエル |
| 9 | Iesod | イェセド | 基盤 （又はアストラル体） |
表現法は「前存在物質」。 | ガブリエル |
| 10 | Malchyt | マルクト | 王国 | 五感を使って知る事の出来る「物質的」な世界。 | サンダルフォン（又はメタトロン） |
| 11 | Daath | ダアト | 深淵 | 隠された叡智。ビナーとケセドの間にある。 |